2012年1月30日月曜日

英語(外国語)発音のキモ--実践編

ここまで2回のエントリーで、英語の発音を差の体系としてとらえる、つまりどの音とどの音をどうやって区別しているかを意識することの大切さについて、書いてきました。

こんなことを急に書き出したのは、前々から思っていて、塾・家庭教師で英語を教えるときにしつこく言ってきたことについて、日々英語に囲まれて過ごすなかで、改めて大事だな、と再認識したからです。(塾の教え子に再会して、英語の概念の話が後で役に立ったと言ってもらったので、押し売りも有効だったようです(笑))

学校の教材CDやテレビの英会話で扱う英語の多くは、アメリカの標準的発音です。映画や人気のテレビシリーズ、来日するミュージシャンのインタビューなどで聞こえるのも、アメリカ英語が大半です。

僕が中学・高校で聴いたり家に持ち帰って聞いたテープ(時代を感じさせますね)も、アメリカ英語だったと思います。小学校の頃最初に「かっこいい!」と感激した日本人の英語は、ゴダイゴのタケカワ・ユキヒデさんの英語。ガンダーラのサビの部分や時々歌う英語バージョン、そして全編英語のモンキーマジックなどなど。モンキーマジックは、姉にカタカナで書いてもらって、一生懸命覚えたくらいですが、これもBorn from an egg on a moutain top.という出だしの最初のRのところで舌を内側に巻き込むアメリカ英語的な発音でした。

辞書の見出しの発音記号のところには、アメリカ標準英語(General American:以下アメリカ英語)とイギリス標準英語(Approved 【2012.2.22追記】大きなミスに気づきましたReceived Pronunciation:以下イギリス英語)で明らかに違う場合に限って、両方の発音がスラッシュ( / )で併記してあるので、区別があることを意識はしていましたが、実際にトータルにイギリス英語の発音を意識したのは、院生時代にイギリスからの留学生のチューターのようなことをしたときでした。

最後の方は彼女の日本語の方がよっぽど上手になったので日本語で話しましたが、最初の頃は彼女も日本語があまり話せないので、ほとんど英語で話していました。ところが、今まで習ってきた英語の発音と違って、繰り返してもらっても、単語がわからない。今まで覚えてきたのは、たとえばfairだったら、「フェ」と発音してから、舌を内側に巻き込んでいって口がすぼまるようなアメリカ発音。無理矢理カタカナで表すと、「フェユ」みたいに聞こえる発音ですが、彼女の発音を聞くと「ファー」に近いような発音。

 このサイトの表の左のvowels(母音)の下から3番目のwhereとairのAmerとBritを聞き比べてもらうとわかると思います。

もちろん、アメリカでも地域や職業グループ、さらに出身国などによっても発音は違いますし、イギリスの方はもっとすごい地域差があるようです。でも、ここで「発音は差の体系」ということを意識すると、いくらイギリスのfairが「ファー」に近く聞こえても、farとはちゃんと違う発音で使い分けられていることに気づきます。ただ、その区別のされ方がアメリカ英語と違うわけです。

オーストラリアの英語というと、todayがto dieに聞こえるとか、G’day mate!という挨拶が特徴的で、グダイマイトと聞こえるとか、からかい半分に取り上げられますよね。でも、これも階層というか、どういうグループに混じって育ってきているかでかなりバリエーションがあり、Cultivated Australianといわれる、ニュースなどの発音や語学学校で教わる英語は、アメリカ英語とイギリス英語を比べると、圧倒的にイギリス英語に近い発音で、日本人がちょっと聞いただけでは、区別できないと思います。

  Todayをトゥダイのように発音する英語は、コックニーといわれるロンドン訛のイギリスの発音に起源があるといわれ、確かに多くの人がそれに近い発音をします。じゃあ、その場合 aとiの区別がつかないかというと、aを「アイ」に近く発音する人は、iは「アイ」より「オイ」に近づきます。ではavoidなどの「オイ」はどうなるかというとiよりさらに口が丸まって深い感じの音になります。

ということで、オーストラリアで生まれ育った人でも、aという文字の発音は、エイからほぼアイに聞こえるものまでバリエーションがありますが、その人としばらく話していると、区別がわかってきます。そのうち初めて会った人でも、どのパターンか無意識のうちに聞き分けるようになってきます。

そして、話すほうでも、自分の発音が間違って伝わる経験をしたときに、何と何を区別したらちゃんと通じるかを意識していろいろ試してみると、うまいポイントが見つかります。

たとえば長母音と二重母音。例としてballbowlを考えてみます。

これは日本の学校や参考書では「ボール」と「ボウル」の違い、つまり「オ」の音のまま伸ばすか、「オ」の後ろに「ウ」が入るかの違いだと、少なくとも僕は覚えてきました。でも、会話の中で伸ばしているかどうかはほとんど聞き取れないくらいのわずかな違いです。それよりも、最初の母音自体の音の違いの方が、区別する上で重要なようです。

アメリカ英語では、ballのほうは口を広く開けて「バール」に近いような音、bowlは日本語の「ボウル」に近い。これは高校か大学のころから知っていたのですが、イギリス英語やオーストラリア英語では、ballは、アメリカ英語のようにあまり口を広くあけず割と口をすぼめ気味にして「ボール」に近い音。じゃあいったいbowlとどう使い分けているか。実は、ちゃんとはっきりした違いがあって、「バウル(ただし口をあまり開かないあいまい母音)に近くなっています。だからオーストラリアでは、自分が発音するとき、bowlの方を、バウルに近く発音しておけば区別はつきます。(ただしあまり口を大きく開けると、今度はbowelに近づいてしまいますが・・)

お、ここに発音見本(?)がありました。これはイギリスやオーストラリアのほうの区別ですね。(ざっと見てみましたが、このサイトとても分かりやすいです)

すでに、ずいぶん長くなりましたが、たまたま今日の体験談を一つ。スーパーの魚コーナーでエビ(prawn) 200gを頼んだら、最初に重さを量って200ちょっと超えたのに、さらにお兄ちゃんが足していきました。どうやら300gと聞こえたらしく、慌てて、減らしてもらいました。前も同じようなことがあったので、考えてみたら、あまり意識せずに日本語的にトゥー hundredと発音すると、tの破裂した音が聞こえないので、three(舌先を上下の歯で挟むので破裂しないtのような音になる)に聞こえるということのようです。これは一つ一つの音ではなく単語全体の聞き分けですが、two hundredとthree hundredを区別しているのは、最初のtの破裂音が聞こえるかどうかなんだなあというのが、今日の発見でした。

 長々と書いてきましたが、実際英語環境の中に身をおいて生活すると、学校で習った通りの発音以外のいろいろな英語を耳にします、そういうときに、どんなタイプの英語でも音の区別の数にはそれほど違いがないということを理解しておけば、なれるスピードが速くなります。そして、自分が話すときは、ネイティブと全く同じにならなくても、必要な区別ができるように意識して、練習することで、コミュニケーションのすれ違いを最小限にできるということがいいたかったのでした。

もちろん、ナチュラルスピードの会話の中では、個々の音素以上に、強弱のリズムや全体のイントネーションが重要な意味を持ちますが、この場合も、どこが重要な違いなのかを理解して、その都度学んでいくのが着実な上達につながるのではないでしょうか。

かくいう僕も、日々試行錯誤です。

今日の話やこれまでの話は、これまで習ってきたこと、英語環境での自分の経験、そしてこちらで買ったこの本も参考にしています。

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英語(外国語)発音のキモ--学習編


さて、前回の続き。言葉の中の音が差の体系だという音韻論の考え方が、外国語(とりあえず英語)を話したり聞いたりするのに、どう役立つかという話です。

ネイティブの英語といってもいろいろあるわけで、聞き込んだCDと同じように話してくれるわけはないですし、そもそも教材のCDでも、アメリカ英語とイギリス英語の区別だけでなく、話す人によって微妙な発音の違いがあります。

そうは言っても、まずはCDやネイティブの先生のまねをして発音を覚えるのですが、英語ではどういう音とどういう音を区別しているのか、というところをしっかり理解しておくと、覚えやすくなりますし、自分で発音をし分ける、あるいは聞き分けるポイントが分かるようになります。

特に日本語を母語とする人は、とっても単純な音の構造だけを身につけて育っています。だから、日本語として同じ音に聞こえがちな音の区別を意識するのが、一番、分かりやすいと思います。「英語の発音は難しい」「発音問題が苦手」と思っている人は、英語の発音に日本語と違う音が際限なくあるように感じてしまうかもしれませんが、音素の数は有限で、たいしたことはありません。

一番分かりやすい例は、前々回のエントリーで書いたロスト・イン・トランスレーションにも出てきた、LとRの区別ですね。英語にある音素LとRの区別が日本語にはなく、どちらもラ行の音として聞こえ、また自分が発音するときも区別できず、誤解されたり通じなかったりするという問題です。

確かに聞き取るのは難しいところもあるのですが、話すほうについては「日本人には難しい」というのは、思い込みだと思います。どちらかというと、そう思い込んで、単語を覚えるときにこの違いを意識しないで覚えているということが、一番大きい原因ではないでしょうか。特にカタカナで外来語になっているものが、やっかい。僕自身も、単語は知っているつもりで、いざ使おうと思ったらLかRか分からず、とりあえずRの発音をしてみて通じず、Lに置き換えたら通じたというようなことが結構あります。お恥ずかしい話ですが、フリーマーケットをあまり意識せずに「free market」と言ってしまったら、話がかみ合わず、よく考えたらフリーマーケットは「蚤の市」=flea marketだったということがありました。free marketは自由市場(しじょう)ですね。ちなみに日本語のラ行の音をそのまま発音したら、どちらかというとLに聞こえるはずです。なぜローマ字のラ行がRになったのか不思議です(イタリア語の巻き舌に近いからかな?)。

音素の話に戻ると、標準的な英・米発音では、Rは舌を後ろに巻いて上あごに付けないまま前に戻して発音し、Lは一定時間舌先を上の歯の裏側の付け根につけて舌の裏を歯に密着させて発声しながら離してできる音です。日本語のラリルレロより舌がもう少し前に行って、かつ歯の裏に密着する感じです。

このサイトで単語と発音記号(IPA)が対応させてあり、音もアメリカ英語とイギリス英語(違いのはっきりしているもののみ)が聞けます。

ですから、RとLは舌の位置に気をつければ、相手に違う音として伝わりますし、自分が使い分けるようになれば、聞いたときの違いも分かりやすくなります。

次は母音です。

日本語の「あ」段の音、例えばアメリカの標準的な発音で「ハット」と聞こえる単語は、hat, hut, hotの3つがあります。「ハート」と聞こえる音を合わせると、hurtとheartが加わって、5つになりますが、アメリカ英語の場合、tの前にrの音が聞こえるので前の3つとは区別がつくでしょう。

 hat, hut, hotだったら文脈で区別できるだろう、というのは置いておいて、この3つの「あ」の音はどう区別されるか。母音は舌の位置と唇の形の差で区別されています。

hutはあいまい母音を強く発音したような音で、「あ」より口の縦の開きを少し小さくした音。hatは「あ」の口から微笑むときのように唇を横に引いて舌の位置が「あ」より少し高いところに行く。hotはhutよりも口の中の空間を広くするように意識すると舌が奥に引っ込む感じになるので、そこで発音する。

このサイトの表の左のvowels(母音)の上から3番目、1番目、9番目です。音も聞けるので聞いてみてください。

この区別を知っておけば、例えばfanとfunとか、iPadとiPodの区別がつくわけです。日本語でアイパッドと発音したらアメリカ人にはiPodと聞こえる可能性が高いと思います。

テストに出る発音問題対策としては、紛れやすい音をセットにして、差の体系として意識して覚えれば、ずいぶん楽に得点できるはずです。発音問題ほど覚える原則が少ないものはないのに、早々にあきらめられやすいんですよね。ただし、この区別を意識せずに覚えた単語をあとから覚え直すのは大変なので、中学生くらいのうちにはこのことを意識して、新しい単語を見たら、どの発音なのかを意識して口にしみ込ませるのが効果的です。

長くなりましたが、これで学習編は終わり、次回は、実際オーストラリアで英語を使うときに、こうした発音のとらえ方がどう役立っているかというお話をします。

2012年1月29日日曜日

英語(外国語)発音のキモ--概念編--

僕の専門は社会学ですが、文学部に所属していたので、もともと関心のあった言語学や英語関係の授業もかなり多く履修していました。3回生(関西はこの表現)になるときに言語学と社会学で迷って、何でもできそうな社会学を選んだという、ある意味いい加減な選択でしたが、選択したあともかなり英語・言語学関連の授業を履修しました。

その頃習ったり本で読んで学んだことの中で、英語を聞いたり話したりするときに知っておいてよかった、と思っていることがあります。専門ではないので、用語の使い方などは正確でないかもしれませんが、ともかく実際の運用上役に立っていると感じるので、内容を中心に読んでもらえたらありがたいです。


それは音韻論(phonology)や音素(phoneme)やその形容詞形であるphonemicという概念です。音声学的なものを表すphonetic(s)との対比で使われます。

音声学が、発音している物理的な音について研究するのに対して、音韻論の中心は、人間が認識する音の差の構造(音素の体系)を研究するもの、だと僕自身は理解しています。

要はこういうことです。人間が言葉を発しているときに、測定された音の響きは、話し手によって、あるいは同じ話し手でもその時によって同じではないのに、同じ音として認識されるのはなぜろう。その仕組みを考えるのが音韻論、と理解したらいいでしょう。(正確なことは言語学関係の本やウェブサイトを見てみてください)

抽象的な話が続いてしまいましたね。長くなるのでこの辺で区切り、次のエントリーで、外国語を話したり聞いたりするのに、この考え方がどう役立つかという話に入ります。

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気分を変えてモノクロ写真を

2012年1月27日金曜日

異国で見るロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)

前回のエントリーに写真を載せたBurnside Library。結構充実しているDVDコレクションを無料で借り出せることに気がついて、最近利用登録をしました。大学の授業で、うまく内容に関連した映画を活用すると、理解を深めてもらうのにとても有効なのですが、日本にいるときは結構夜まで忙しくて、見る時間がなく、なかなか新しい作品に出会うことができていませんでした。

 この滞在中に、いろいろな作品を見ておこうと思い、昨日ロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)を借りて来て夜に見ました。こちらに来てから、何人かの人がいいといっているのを聞き、研究所のディレクターも日本人がどう感じるのか聞いてみたいと言っていたので、見てみたというわけです。

 あらすじはネット上のあちこちにあるので、ごく大ざっぱに説明します。ウィスキーのCM撮影のために日本を訪れた、人気のピークを過ぎたアメリカの俳優Bob Harris(Bill Murray)と、カメラマンの夫の日本での仕事のために一緒に日本を訪れた、結婚まもない女性(Yale大で哲学を専攻したという設定らしい)Charlotte(Scarlett Johansson)が主人公。同じ高級ホテルに泊まっています。Charlottは夫がほとんど仕事で出かけていて孤独な思いをしている。Bobは、始めてきた東京で、アナウンスや看板の言葉も分からず(字幕なしなので、日本語の分からない観客は追体験できます)、英語を話されても、Rの発音がLに聞こえてなかなか意志の疎通ができず、それ以外のコミュニケーションの仕方も奇妙に映るという状況で、家族と離れ今の自分の存在について思いを巡らせます。その二人が、同じホテルで顔を合わせて、ともに時間を過ごす中で、心を通わせていく(結末は書きませんが)というのが、大まかなストーリーです。

 僕は映画評をここに書けるほどの映画通では、まったくないのですが、ウェブで日本語のレビューを観ると、日本人の描かれ方について、「日本人をバカにしている」とか「(監督の)ソフィアコッポラは日本が嫌いなんだ」「いやなら日本に来なければいい」というような批判がとても多かったので、気になったのでした。

 外国での経験からよく分かる、と書いている人も結構いましたが、僕自身は、日本にきた英語圏の人の話をあれこれ聞いたり一緒に行動したり、留学生の様子を見たりした経験から、かなりリアルに描いているなあということが印象に残ったのです。

 彼らがカラオケやパブのようなところで行動を共にする日本人が変だというような批判も見ましたが、あれは外国から来た人たちが日本で一番接しやすい、海外滞在経験者を中心とする人たちとしてみると、とてもうまいところを描写していると感じました。日本人にとってはちょっとカチンと来るような主人公のせりふも、言葉の壁やあまりにコミュニケーションのすれ違いのいらだちから出てしまう言葉として、問題意識を持って描いていていると解釈すると、「監督自身が日本がバカにしている」というような批判はどうも的外れな気がします。

 細かいことですが、個人的に面白かったのは、Bobがホテルのシャワーをフックにかけたまま、身体を一生懸命かがめながら苦労して浴びているシーン。僕は逆にアメリカでもオーストラリアでも、シャワーが壁に固定されていることが多くて、とても不便で、日本のようにフックから外してホースが自由に動くシャワーが何で少ないんだろうと思っていたので、日本式のシャワーで困ることがあるとは思いも寄りませんでした。

 僕自身、異国でこの映画を見るというのはとても面白い体験でしたが、今は幸い現地の友達にも恵まれて、この作品の主人公にそれほど重なる心境ではありません。ただ、今回の滞在の最初の2週間ほどを思い出すと、言葉がある程度分かり、一度住んだことのあるアデレードでの滞在ですら、相当な孤独感、というより、まさにLostという感覚を経験したので、日本にきた外国の人の経験はこの映画以上のものがあるのではないかなあと想像した次第です。

 もっとも、Bobは短い滞在なのに、子どもは自分がいないことにもう慣れてしまったようだと寂しそうに言っているシーンには、自分を重ね合わせてドキッとしましたが・・。

 今日(1月26日)は、オーストラリアの建国記念日にあたる祝日Australia Day。大きなイベントのようですが、イギリスからの定住は先住民にとっては土地を奪われることの始まりだったわけで、Survival Day(Aboriginal Tent Embassy)という名前のイベントをアボリジニとヨーロッパ系のオーストラリア人が一緒にやっていたり、イベントを楽しみながらも、距離をおいてInvasion Dayという表現をしている人がいたり、結構複雑な様相の祝日。

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 一番あとからこの国を訪問している自分は、Survival Dayのイベントと友人のパーティーの両方に参加してきました。

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友人宅から近所の公園に移動して草クリケット初体験。ルールを覚えておいてよかった。

2012年1月24日火曜日

みんなで子育て

今日は研究所のDirector(所長)に自分の調査計画について説明し、今後の具体的なステップについて相談しました。このブログに何度か書きましたが、こちらの大学や研究機関に属して調査をしようとすると、Ethics approvalという手続き、つまり調査が倫理的に妥当か、協力してもらう人たちの時間を割いてもらってまで行う意味のある調査なのか、という点について、学内の委員会での承認を得ないといけません。書類で書かなければいけない項目もかなり具体的でそれを読むだけで調査倫理の勉強になります。

というわけで、自分の考えている調査計画が、こちらの大学の基準で問題外でないのか、ディレクターの反応が心配。指導を受ける学生の気分で今日のミーティングに臨みました。もちろん修正すべき点についてアドバイスはありましたが、大枠ではGoサインといえる反応。ホッとしました。

ここ最近、ミーティング資料の準備のため、サウスオーストラリア州での子育て支援の事例についての新しい本を読んでいましたが、その中で、家族同士をつなぐこと、親自身の友人の存在の重要性について強調されていました。

さて、昨日は次男の誕生日。あちらの夕食が終わり寝るまではまだ時間がある、というころを見計らってFacetime (Skypeのようなもの)で、日本の家に電話をしてみると、友達親子と誕生パーティーの真っ最中。こちらには構っていられない様子で、あっという間に通話終了。一人オーストラリアで気楽な研究生活を送っていて妻に負担をかけていますが、友達ネットワークに恵まれて楽しくやっているようで、ホッとします。

日本は「イクメン」ブーム(?)。父親がきわめて関わりづらい現状では、父親が関われるように社会を変えていくことはもちろん大切で、自分もそういう方向の研究と実践をしてきましたが、父と母だけで頑張りすぎて、すべて抱え込んでは、行き詰まってしまいます。

妻は、日々スケジュールがバラバラの3人の子育てと仕事をこなしながら、たくさんの人の助けを借りて、自分の目標に向かって着実に進んでいるようです。昨日大きな試験に合格し、大切な一歩を踏み出せたとのこと。

自分も、母がフルタイムで働いていたので、スーパーウーマンの母はもちろんですが、父親、祖父母、親戚、近所の人など、たくさんの大人たちに(大人ではありませんが姉にも?)見守られ、育ててもらいました。

まして、今は少子化で、一人の子どもに対してたくさんの大人がいる時代、母親一人あるいは夫婦二人で抱え込まず、いろいろな人に育ててもらえるような仕組みづくりがさらに進むといいなあと思っています。

ようやく調査のGOサインが出たので、妻に負けないよう明日から動き出します!
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地元の市立図書館Burnside Library (Ricoh GR Digital III)

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Fujifilm X10

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Fujifilm X10

2012年1月23日月曜日

Tour Down Underオーストラリアチームからの初優勝

1週間楽しんできたTour Down Underも、今日が最終日。最高気温36度という猛暑の中アデレードとノースアデレードの間に位置する道路をコースにして、20周、2時間ほどの周回レース(クリテリウム Critériumというらしい)。家から自転車で往復しましたが、現地で見ている間、日陰以外は、本当にサンダル越しの素足がじりじり焼けていくのが分かるような暑さで、家にたどり着いたら、さすがにぐったり。

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シティの北端North Terraceの北側の折り返し点。

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最終ラップでオーストラリアのチームGreenEDGEの選手がトップで大声援。

気楽に行ける街中で、同じ場所に座って長く楽しめる周回レース、かつ日曜日で最終戦ということで、大変な人出。大型スクリーンとスピーカーが設置されているので、目の前を通っていない間の様子もよく分かります。


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総合優勝(Ochre Leader's Jersey) Simon Gerrans 。

今日のステージは、結局、ドイツのAndre Greipelが圧倒的なラストスパートで、6ステージ中3ステージ目となる勝利でしたが、6日間のトータルタイムでは、 Simon Gerransが最速。オーストラリアを拠点とするチームGreenEDGEからの初優勝ということで、表彰式も盛り上がっていました。

この1週間、tikitを見かけて声をかけてくれる人がいつも以上にたくさんいました。折り畳んでいなくても16インチの小径車というのは、オーストラリアでは目立つんですね。今日も、もともと関心を持っていたらしい人に質問されて、横でレースが進行しているというのに、折り畳んだりカバーを広げたり、いろいろ説明してしまいました。

 明日(もう日付は今日ですが)は日本にいる次男の誕生日。自転車を買ってもらう(もらった?)らしい。僕の送ったオーストラリアの本も読んでくれるかな。

2012年1月22日日曜日

不便さと安全

来週、こちらでの調査計画についてディレクターと相談する約束をしているので、今日はシティまで買い物に行きつつ途中途中で関連の本を読んでいました。
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 自転車でのんびり走っていると、いろいろ気づくことがあります。これは今日に限ったことではありませんが、その一つが行き止まりの多さです。家などがあって完全に行き止まりというところもあれば、道路の途中をあえて公園や、植栽にして、車が通り抜けられないようにしているところ。日本でも大規模開発の新興住宅地には同じような工夫も見られますが、アデレード周辺では、どこに行っても同じような構造があるので、行政の仕事としてやっているようです


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 上の写真の行き止まり、下の地図の緑のところを見ると分かるように、道路の途中を塞いで公園にしたような形になっています。上の写真はこの南端の部分。

大きな地図で見る

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 こちらが公園を北側に抜けるところ。左側に幼稚園(preschool)があります。

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 両端に自転車と歩行者が通れる幅の出入り口がありますが、幼稚園の入り口に近い部分は、自転車もまっすぐ通り抜けられないような構造になっています。(そういえば、幼稚園・保育圏・小学校の横で道路が塞がれて公園になっていることが多い気がします)

 この他にも、speed hump (あるいはspeed bump)と呼ばれる、かまぼこ状の出っ張りを道路に敷いてあったり、部分的に横に安全地帯のようなものを作って道幅を狭めたり、車を極力メインの道路に誘導したり、スピードを落とさせたりする工夫がなされています。車で走っていると不便に感じることも多かったのですが、自転車で通ってみると、工夫の意味がよく分かります。

 日本だと、メインの道路が常に渋滞していることが多いので、多少の工夫をしても裏道に流れてしまう可能が高いのかもしれませんが・・・・。(僕も裏道好きを反省)

2012年1月20日金曜日

Skypeで海を越えて会議参加

今週はTour Down Underを楽しみつつも、日本からの仕事に大半の時間を使った1週間でした。前半は本の1章の校正をPDF上でしてメールに添付して送信、昨日今日は、準備に関わった男女共同参画関係の調査結果を報告書案を確認してワードファイルにコメントを書いてメール送信。

そして昨日の夕方は、別の研究グループの報告書作成準備のための研究会に、Skypeで参加。僕はマイク付きイヤフォンで話しているので、相手によく聞こえたようですが、向こうはコの字型の机の一角にパソコンを置いて、全体の声を拾おうとしているので、ノイズを多く拾ってしまって、聞き取るのに一苦労。こちらで英語の会議に参加している以上に集中力が必要な状態でした。ただし、こちらのスカイプのボタンでこちらのマイクをMuteすると、スカイプがあちらの音を最大化するようで、だいぶましに。Muteをせずにこちらの音が入力されると、ハウリングを起こさないように、あちらの入力を自動的に最小化するようです。

遠隔会議では画像がとても助けになる、ということも分かりました。映っている範囲では、誰が誰に向かってしゃべっているかが分かるので、文脈が想像しやすいのですが、カメラに写っていない人が話しているときは内容がつかみづらいのです。

こちらからはその様子は見えないのですが、会議室の一角に2時間僕の顔が映ったパソコンが置かれているのを想像すると、なんとも奇妙な気分でした。

相手側のパソコンのカメラのせいかSkypeの問題か分かりませんが、MacやiPhoneのFacetimeで家族と話しているときの方が、画質がずいぶんいい。Skypeがビデオ通話の定番ですが、お互いがMacあるいはiPhoneやiPadを持っている場合は、FacetimeまたはiChatもお試しください。
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Tour Down Under 今日Stage 4のコースは僕の生活圏Norwood (The Parade)がスタート地点、大学までの通り道とコースが重なります。ということで、行く途中で通過する様子を見てから出勤しました。僕はここから大学までの2キロちょっと。彼らはオーストラリア最大のワイン産地バロッサバレーまで130キロくらい走ります。

2012年1月19日木曜日

Tour Down Under Stage 2(初のtikitバス輪行)

昨日(18日)はTour Down Underの本戦2日目(Stage 2)。平日ですが、いつものサイクリングクラブの特別イベントで、観戦&サイクリング。集合場所は、アデレードの平野部の端から東の丘(山?)の方に20キロほどに入ったAdelaide Hillsと呼ばれる地域の中のVerdunという町。他のメンバーは車に自転車の積んで行くのですが、バスで行けることを確認していたので、tikitで初のバス輪行に挑戦。普通の自転車は禁止なのですが、折り畳み自転車については特に明確ないいともダメとも書いていない。Bike Fridayユーザーの師匠からは、カバーをかけていれば「ちょっと大きな荷物」と主張できるので大丈夫と聞いていたのですが、拒否されたらどうしようと、ちょっと心配でした。
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Hills方面行きのバス停まで4キロほどを自転車で行き、カバーをかけて上のような状態でバスを待ちます。目の前の坂を、サイクリング用のウェア(Cycling jersey and shorts)を着てロードバイクに乗っている人たちが、次々に登っていきます。もともと近くのMount Loftyに登るトレーニングのサイクリストたちの通り道なのですが、時間帯からしてこのまま20キロ先のレースルートに行く様子。僕のtikitに目を目を留めた一人が、”Ride it! Come with us!”と笑いながら声をかけていきました。結局、現地でばったり。また、声をかけられ、びっくり。

さて、心配だったバス輪行ですが、運転手さんの横を通っても特に見られる様子もなし。車いす設置用スペースの横にちょうどいい隙間が合ったので、すっきり収まりました。途中から乗ってきたバス会社の制服の人に(たぶん興味から)Is that a bike?と聞かれたので、yesと答えて会話をしたけど、別に注意されることもなかったので、OKなのでしょう。
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集合場所からグループのメンバー30人ほどで自転車に乗り、ドイツからの移民が作った町Hahndorfへ。今はおしゃれな観光スポットです。いくつかの小グループに分かれて時間を過ごした後、町外れで観戦。僕が在籍しているUniversity of South Australiaがスポンサーになっているチームの選手が独走状態。

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ここは選手たちが1回通過するだけなので、終わると、自転車で観戦の人たちはぞろぞろと次のスポットに移動。我々は、ゴール地点ではなく、Mylorという最後に3回周回するルートの中間地点へ下の写真のように移動。 

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Mylorは、3回通過する選手たちを見られるスポットなので、ご覧のようなピクニック状態の人も。学校の夏休み期間なので子どもたちも大勢。しかし、働き盛りの大人たちもたくさんいることに(人のことは言えませんが)びっくり。結果は独走状態のUniSAチームWill Clarkeが逃げ切ってステージ優勝。ゴールの様子をラジオで聴きながら盛り上がりました。

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帰りはtikitともども車に乗せてもらいアデレードの平野部に近づくと、ロードバイクで帰ってくる観客サイクリストたちの集団に遭遇。自動車専用道を横断し終わるまで何分間も待たされるほどの数。

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こうやって自転車ロードレースは自転車で移動しながら楽しめるんだなあと、新たな発見の一日でした。
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日曜日のClassicでもそうでしたが、自転車好きの集まるイベントだけあり、変わり種tikitは、視線を集めいろいろな人から声をかけてもらえます。20インチホイールはそこそこ見かけても、tikitやbromptonのような16インチは、オーストラリアではほとんど目にしません。

2012年1月17日火曜日

一人パーティー(?)

今朝は、今年一年滞在するスウェーデンからの客員研究員が家族で研究所を初訪問。ということで、今年最初のMorning Teaでした。オーストラリアに滞在しながら、スウェーデンの家族と仕事の研究の話が聞けそうで、これからとても楽しみです。それとは別に、12月に知りあったvisitorのおかげで、国際的な研究ネットワークにも参加できることになり、すこしずつネットワークが広がりつつあります。

 午後は、日本から持ち込んだ原稿の校正をすませて出版社にPDFを送信。これでほぼ手を離れました。PDF上での校正に使ったソフトPDF Pen (Pro)。PDFに手書きツールで校正記号っぽいものを書き込んだり、よくつかう記号や文字(「トル」とか)をライブラリーとして保存して、そのリストからドラッグアンドドロップで使えるので、とても便利。英語文献用の校正記号は元からライブラリーに入っています。もっとも、日本にメールで送らないといけないためにPDFに直接入力する方法をとりましたが、やはり速くて柔軟なのは手書きですね。でも文字が見やすいので修正間違いは起こりにくいかもしれません。

【1月19日追記:PDF Pen (Pro)は上記の通り便利ですが、私の環境では、縁無しのコメントツール以外のコメントツールで日本語の文字の一部を入力すると、保存の段階で化けてしまう症状が現れています。吹き出し式のコメントなどを使う目的の場合は、問題があるかもしれません。】


 久しぶりの夜なべ仕事になった校正も終わり、昼前にはメルボルンにいる友達夫婦に第一子誕生のうれしいニュースも入ってきたので、夕食は庭で一人プチパーティー。夕食の豚汁(笑)の前に、アボカドのディップソースとチーズ(Brie)をWafer Cracker(ウェハース生地っぽいクラッカー)に載せて、ビールのおつまみに。

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このアボカドディップ、スーパーでアボカドを買ってきて、ふとパーティーで食べたのを思い出したので、ウェブでレシピを調べて作りました。家にある材料で適当にアレンジしてみたらとても美味しかったので、自分の記録用も兼ねてレシピを書いておきます。


【材料】(小さめのボウルに半分くらいの量ができました)


  • アボカド 1


  • レモンジュース 大さじ1
  • レッドチリ(乾燥したもの) 少々
  • ガーリック(乾燥させたもの) 少々
  • 塩 少々
  • こしょう 少々


  • ヨーグルト 大さじ1(お好みで)


【作り方】

アボカドを平たい方の面と並行にぐるりと種の周りまで切れ目を入れて、パカッと開く。種をとり、中身をフォークかスプーンでくりぬいてボウルに入れる。

そのアボカドを、フォークでだいたいペースト状になるまで押しつぶす。

残りの材料を順に入れながらかき混ぜる。ヨーグルトは入れるとさっぱり、入れなければまろやかにできあがるので、適当に量を調節するといいと思います。 元のレシピではハーブやレッドオニオンを入れるように書いてあるので、入れたらもっと味わい深くなるかもしれません。