2012年6月7日木曜日

英語の決まり文句の難しさ

朝、メールをみると、質的データの分析に使うソフトNvivoのアップグレードの事前予約の案内が。どのみち注文するつもりだったので、安いうち注文しておこう思ったのですが、オンライン予約ではなく、ファックスか電話のみ。電話で英語を正確に聞き取るのは、面と向かってしゃべる以上に難しいことが多いのですが、さすがに今回の滞在も8ヶ月以上たち、まあ何とかなるという度胸はついてきました。

電話をかけて、はじめに出た人に用件を伝えたところ、”Who ……… speaking to?”という言葉が聞こえたので、とっさにメールをもらった人の名前を告げたところ、”No”、と言われ、そのあとにその人は今不在という返事。でも、そのNoの反応は、こっちが聞き間違えた時の調子。そして、そのあとにYour name? との質問。

さっきの彼女の質問の響きを反芻してみると、

Who am I speaking to?

「私は誰と話しているのでしょう」。つまり、こちらが誰と話したいか尋ねているのではなく、「どちらさまですか」とか(最近の日本の会社定型句の)「失礼ですが」だったわけです。Could I have your name please?とかだと分かりやすいのですが、「私は誰と話しているのでしょう」は日本語ではしない表現なので、とっさに分かりませんでした。そういえば、以前も同じようなことがあった気が・・。

こういう定型表現は何種類も言い換えがあるので、知らないと、聞き取るのは本当に難しい。しかも、こういう「当たり前」の表現はすごく早く発音されることが多いので、単語レベルで聞き取るのは不可能に近いです。

最近でこそ慣れましたが、会社などに電話をするといきなり耳にする、「会社名.This is 名前 (speaking). How can I help you?」も決まり文句で、たいていむちゃくちゃ速く、しかも最初に長い固有名詞が続いて何のことか分からず、動揺したものです。 

電話ではありませんが、日常の挨拶のバリエーションも慣れないと難しい。How are you (going)?の壁(こちらのエントリ)、これはだいぶ慣れましたが、まだnot too badとかpretty goodとかバリエーションをつけるのは難しかったりします。

そして、質問のバリエーション。 

How are you?やHow are you going?は基本ですが、他にこんなヴァリエーションが。

How have you been?(2週間ぶりくらいにあったとき)

How’s your day been?(夕方にシェアメイトに会ったとき)。

そして、少し前にシェアメイトに言われて、何度も聞き返してやっと分かった表現。

What have you been up to (today)?

英和辞典では「be up to」で「(悪いことなどに)従事して」とあるのですが、そこまでのニュアンスではなく、「今日どうしてた?」という程度の感じ。

Australian Oxford Dictionaryで up to を調べると、6番目の意味として”occupied or busy with”というのがあって、例文としてWhat have you been up to?でてきます。この説明からすると、別に悪いことではなく、「(何かで)忙しくしていた」「(何かを)ずっとしていた」という意味で使うんですね。

こういう単純な動詞・前置詞(副詞)の組み合わせが、日常会話には本当に多いです。その分、多義的なので、単語を知っていてもフレーズとして慣れないとどうしようもないです。ただ、こういう表現に沢山触れると、upとかputとかシンプルな単語の伝えるニュアンスがだんだん体にしみこんできて、推測しやすくなったり、自分でも知らない表現が自然に口をついて出てくるようになってきます。

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