2012年5月15日火曜日

セミナー報告終了 プレゼン準備のポイント

今日の午後、研究所の公開セミナーで、日本の出生率の変化と育児休業などの政策の変化の関連について報告をしてきました。準備の過程でいろいろ発見があって書きたいこともあるのですが、ここ数日ずっとその関連の資料ばかり見てKeynoteスライドを準備していたので、今晩は書く気力なし。これについては明日以降にします。

プレゼンの仕方について、忘れないうちの自分メモとして、感じたことを書いておきます。

仕事がら、講義や学会発表、一般向けの講座などで、「プレゼン」をする機会が常について回ります。Presentation Zenを読んで以来、スライドの使い方がかなり変わりました。詳しくはこちらに。

しかし、アデレードに来て以来、講義からも解放されていたので、半年以上ぶりのプレゼン。いつも使っているAppleのプレゼンソフトKeynoteを操作するのも久しぶりという感じ。

そういうわけでプレッシャーを感じつつも、Keynoteでスライドを作り始めたのは、昨日の夜。

学会もそうですが、オーストラリアでのこの手の研究発表は、ほとんどペーパーレス。オンラインで資料が入手できることもありますが、そうでないことも多い。聞く方は資料は残りませんが、対面でやりとりをすることやネットワーク作りが主眼の口頭発表では、合理的な気がします。聞いてみてしっかり内容を知りたければその人の論文などを読めばいいので・・。

僕は日本では、いつも配布用資料とスライドを別に用意するのですが、上のような事情で今回はスライドだけでいいので、準備は楽でした。

スライド作りのステップは次のような感じです。

(1)先週まで書いてた育児休業についてのレポートと内容が重なるので、Scrivenerの同じファイルの中に、必要なPDF資料などを追加。

(2)論文類はEndnote X5に登録して、PDFもその中のビューワー(新機能)で読む。

(3)Scrivenerの(1)と同じファイルの中のDraftフォルダに、このセミナー報告用のサブフォルダ作成。そこにプレゼンの柱となる項目ごとにフォルダやドキュメントを作り、使うべきデータの名前やファイルへのリンク(scrivener link)や解釈などを書きこんでいく。

(4)エクセルでデータファイルを作成、それもScrivenerに登録。

(5)Keynoteを開き、Scrivenerの中の流れに沿って、必要なスライドを作っていく。スライドに入れ込まないが、口頭で補足したいことはノート欄に書き込む。

この(4)までの作業から(5)にいつ移るかというのが、悩みどころ。本当はもう1日くらいは早いほうが昨晩遅くまで作業しないですんだのですが、まあ、ぎりぎりいいタイミングだったと思います。

使う可能性がある内容やデータは、Keynoteやパワポなどのプレゼンソフトで作業する前に、他の場所に書き出した方がいいように思います。僕の場合はScrivenerですが、ワープロ、エディタ、手書きノートなど、使いやすいものでいいでしょう。

パワポはどうしてもスライド一枚一枚の独立性が高く、全体の流れなどを捉えづらいからです。

そして、パワポに詰め込んでしまうと、削るのがつらくなって、どうしても多め多めになってしまいます。むしろ、他の場所に書き出して全体の構成を作り、そこから、必要な部分を抜き出していった方が、面倒な分、ミニマムに抑えられて、すっきりしたスライドになると思います。

今回も、ちょっと内容が少なすぎるかなと思うくらいでしたが、午前中でスライド作りは打ち切り。昼から報告までは、スライドの流れの確認時間に充てました。

結局、スライドの内容を極力絞った分、それぞれのスライドごとについて沢山質問が来て、やりとりに有意義な時間を使いつつ。ちょうど時間をめいっぱい使って終わりました。

報告用のメモも最小限で、結局ほとんど見なかったのですが、質問を随時してもらうかたちにしたおかげで、言い忘れたところはちゃんと突っ込んでもらえて、とてもいい感じで進めることができました。

もっとも、今日は90分の持ち時間だったので、こういう形でできましたが、学会のように20分などという限られた持ち時間の時は、さすがに原稿を用意し、事前に時間を計って時間内に確実に収まるように推敲します。

Presentation ZenではHara hachi bu(腹八分)という言葉で、時間と内容を少なめに押さえることの重要性を表現していますが、スライドの中の文章も、ちょっと言葉が足りないかなというくらいそぎ落とした方が、質問を誘発できてやりとりが活発になりますね。

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