2012年2月8日水曜日

受信箱の意味を考え直す


何のことかと思われそうなタイトルですが、僕にとってはとても重要な発見でした。

ある本(Kindle版ですが)を読んでメールの「受信箱」の本来の意味に気がつき、今までのメールの処理の仕方を根本的に見直しました。昨日の晩から今日にかけて「受信箱の中にメールなし」の状況を作り出し、とりあえずキープしています。厳密にいうと「受信箱の中に既読メールなし」ですが。

メールソフトの「受信箱」は、英語ではin-box。受信箱という日本語のせいか、受け取ったメールを入れておく場所という、メールを使い始めた頃からの固定観念に完全に染まっていました(少なくとも僕の場合)。

しかし、実は英語のin-boxというのは(イギリス英語ではin-trayというらしいですが)、未決済の書類がとりあえず置かれる場所のことだということを改めて認識したわけです。

これまでの僕のメールをめぐる状況はこんな感じでした。

さいわいMacの検索スピードのおかげで、受信箱にすべて入れておいても、あるいは過去のパソコンからインポートした別のフォルダにメールが大量にあっても、瞬時に検索できるので、必要な書類をすぐ取り出して、割と重宝がられる人ではありました。また、メールを受け取って返信できる状況であればすぐ返信するので、反応が早くて助かるともいわれていました。

ただ、つぎのような問題がありました。それは

要返信メールの見落とし


いったん返信しそびれると、いつの間にかリストに埋もれて、かなり後回しになってしまうことがあるのです。

例えば、返信できない、かつTo Doリストにもすぐ登録できないような状況でiPhoneなどでメール読んでしまうと、受け取ったことすら忘れてしまい、受信箱の中に埋もれてしまう。

いつもの愛読ブログShiologyでも、少し前にヒントは目にしていました。アーカイブを活用して、受信箱を空にするということが書かれていて、Apple MailやGmailのアーカイブというのはそうやって使うのかあ、と思ってはいたのです。ただ自分の方法としては、まだ踏み切れていませんでした。

そこで、上に書いた「ある本」です。ウェブサイトLife Hackerの新旧編集長Adam PashとGina Trapaniの著書 Lifehacker: The Guide to Working Smarter, Faster, and Better

(僕が読んでいる上記の本の最新版は2011年刊行ですが、このメールの処理方法の記事自体がLife Hackerサイトに掲載されたのは2006年のものらしく、つい先ほどウェブ上に日本語訳もあることを発見。)

詳細は上の日本語の記事を見ていただくとして、ポイントはつぎのようなところです。

3つのメールボックスの活用


「受信箱」はあくまでin-box(未決トレイ)であって、一時的に新着メールを置いておく場所だということ。

なので、いったんメールを見たら、決してそのままinboxに残さず、何らかの処理をする。ただし、ここですべてに返事をしろというのは現実的ではない。そこで、次の3のフォルダFollow-up (Action)、Hold、Archive(アーカイブ)に自分で振り分ける。


  • 1分以内で返事やその他の対応をできるようなものは返事をしてしまってArchiveに。
  • 少し時間のかかりそうなものは、Follow-upに入れて、別途To Doとして記録。
  • 処理は終わっているが、数日中に参照する必要があるようなものはHoldに。
  • もちろん一目見て捨てていいようなものは削除。


というものです。

きれいにフォルダ分けしている人は大勢いるようなので、それができる方には今更必要ないかもしれないのですが、僕は分類がとても苦手。分類に頭を悩ませている間に、時間がたってしまう。

それで受信簿に入れっぱなしにして、基本はすぐ返事、しかしできないものにはフラグをつける、などの対応をしていました。しかし、フラグをつけ忘れることもあるし、フラグをつけたものも、普段すべてのメールの処理をしている受信箱から抽出しないと目につかないので、ついつい見落としてしまう。

これら、もろもろの問題が、上の方法とGmailとメーラーソフトでのIMAP方式の活用でほぼ解決することに気づきました。

僕の環境は、研究所で使っているMacbook Airでは、ウェブブラウザ(Chrome)でGmailを見る。家ではMacbook ProでApple Mailアプリ。ときどきiPhoneのMail。もともと、すべてのメールをGmailのアカウントに転送して、すべてimapで連動しています。そこに上のようなフォルダ(Gmailではラベル)構成を作ると、どこかでフォルダ処理をすれば、他のところにも反映されます。受信箱は基本的にからであるはずなので、仮にiPhoneで見て処理し忘れたとしても、パソコンで見たときに、受信箱に残っているので、処理をしなければならないことに気づきます。

比較的時間のある今のうちにこの処理になれておけば、忙しくなっても何とかなりそうに思いますが、甘いでしょうか・・。

実は、「受信箱」の本来の意味に気がついたのは、今回が初めてではなく、2008年からiPod Touch(今はiPhone)とMacで使っている、ThingsというTo Do(タスク管理)ソフトでこの名前が使われていたことからでした。次のエントリーでは、このThingsとその背後にあるライフハックGetting Things Doneについて書いてみようと思います。

【2012年7月9日追記 先日大学で受講した時間管理講座の話にヒントを得て、よく来る宣伝メール(DM)だけは、Gmailのフィルタリングで、アーカイブの中の宣伝メールフォルダに直行するようにしました。時間のあるときにちらっと見ればすむので。】

2 件のコメント:

  1. ライフオーガナイザー仲間でもGTDはよく聞きます。
    すぐやれば 
    すぐすみますものね。

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  2. やっぱり知られるところでは知られているのですね。この方法は分類のできない僕には最適で、たぶん半年以上机の上にもののない状態が続いたのでした。でも、定着する前に処理が追いつかなくなってしまったので、ここでまた見直そう、と思っているという話を、今から書くつもりです(笑)。

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