2012年1月3日火曜日

Happy New Year (Aussie Style)

明けましておめでとうございます。2012年もよろしくお願いします。

パソコンを離れ、アデレードから1時間半ほどのところにあるCarrickalingaビーチで年越しをしてきたため、更新が滞ってしまいました。

バンド仲間の友人グループが共同で借りたholiday houseでの年越しに混ぜてもらったのですが、Aussie(オーストラリア人)の年越しのスタイル(の一例)を知る、とても貴重な機会でした。日本のお正月のような家族行事はこちらではクリスマスにするので、年末年始は友達との交流がメイン。

R0019583 R0019584
ビーチ沿いにお店はない

そして今回の3泊4日年越し滞在で強く印象に残ったことをキーワードにすると、share(共同)とrespect to others(他人への配慮)とautonomy(自律)。4組のカップルと僕を含め単身参加の男性が二人ですが、1日2度か3度の食事やビールやワインのつまみを、誰かしら(カップルは同時に動いていることが多いですが)が準備する。持ちよった飲み物やスナックは、みんなが自由に飲み食いする。

ビーチの見えるバルコニーのイスでくつろいでいることが多かったのですが、誰かが飲み物を取りに立つとき、必ず他の人に何か欲しいものがないか聞く。行きたいときにビーチに行くけれど、一応他の人に声をかけていく。

誰かがうるさくしきるわけでもないのに、こうしてみんなが役割を分担して他人のために動くことで、ゆっくりくつろぐ時間がありながら、かなりちゃんとした手料理も食べられる。こういう友人関係のありかた、時間の過ごし方というのは素晴らしいなと思いました。そして男性と女性で役割が偏ることもなく動くことにも改めて感心しました。

さて、日本の年末年始といえば、テレビの特別番組が目白押しなのですが、5年前に経験したこちらの年越しのテレビは、シドニーの花火中継以外は、ほとんど映画を流しっぱなしのような状態。花火中継も二人の司会者がいるだけなので、全地上派チャンネルで生で出演しているのは、おそらく2人ぐらい。いつもとあまりかわりのないテレビ中継に驚きました。

今年の年越しでこちらの人たちの様子を見ると、テレビの放送を見たのはカウントダウンのシドニーの花火中継の時だけ。このときは、全員がhugをお互いにして"Happy New Year!"と挨拶。あとはバルコニーでビールやワインを飲みながら談笑したり、ラウンジルームで持ち込んだコンパクトな機械でカラオケ(karaoke:「カリオーキー」と聞こえる)。他の日の夜は、結構頭を使ういろいろなクイズやゲームなども楽しみました。

そして、New Year’s Eveの、いえ、この滞在のハイライト。前のエントリーで料理の割り当てで、肉じゃがを準備していることを書きました。持ち寄ったものをテーブルに並べてそれぞれが取っていくスタイルだと思い込んでいたのですが、始まってから誤解に気づきました。確かにコースを分担するとは聞いていたのですが、料理の出し方まで含めてしっかりしたコースをみんなで分担するというものだったのです。
R0019616
その場で書き上げたメニュー

R0019620 - バージョン 2
 Appetiserはカクテルでの乾杯に続いてカナッペを立食形式で配られましたが、次のスープからは、担当者以外はバルコニーのテーブルの席について提供されるのを待ちます。一つが終わると食器を片づけ、次の担当の人が最後の仕上げをして料理と料理に合わせたワインを提供。しかも、ちゃんとベジタリアンのことも考えた料理。こうして担当者が交代しながらデザートまでつづきます。

R0019624 - バージョン 2
そして、僕の担当のentreeは肉じゃがですが、ベジタリアンもいるので、オプションとして考えたのが、冷製うどん。かつお節のだしも食べられないとのことなので、昆布と椎茸で前日からだしを準備、トッピングとしてカボチャと大豆の煮つけ、キュウリとそして食べられることが判明した玉子で錦糸卵。ベジタリアン以外の人にも好評(まあまずいとは言えないでしょうが)でほっとしました。He was preparing all dayと笑われましたが・・。

通常のpublic holidayもそうですが、みんなが休みときはテレビの放送も休みモード。自分たちで役割を分担しながら、自分たちでできることを楽しむ、という年末年始の過ごし方を経験できました。

R0019570
まだ、震災後の復興がままならない中で年越しをしている人たちが大勢いる日本を離れて、こうしてのんびりしていると、ときどき心苦しい気持ちになるのですが、今年の半分以上を過ごすオーストラリアで、持続可能な社会のあり方のヒントをつかんで帰ろうという気持ちを新たにしました。

0 件のコメント:

コメントを投稿